【エクサウィザーズ】“原体験”がなければ社会課題の解決はできない…?自分たちが高齢者になったとき、いい社会で暮らすために。

エシカル企業で働く人の声

「AI×社会課題解決」をテーマに医療・介護、金融・保険、インフラ、自治体などの幅広い領域におけるAIサービスを開発する、株式会社エクサウィザーズ。

その領域は全ての人々の生活に関わるものでしょう。

そんな重要な領域において、具体的にどのようなサービスが生み出されているのでしょう?
社員の方はどのような想いをそのサービスに込めているのでしょう?

今回は、その現場の様子を、入社1年目の柿嶋夏海さん(21卒)にお伺いしました。柿嶋さん自身の課題に対する想いやそのきっかけ、そして学生時代から入社後の現在のお仕事まで…内容盛り沢山のインタビューに展開していきました!

<社員プロフィール>

柿嶋夏海(かきしま なつみ)さん

慶應義塾大学環境情報学部にて、エスノグラフィーやインクルーシブデザインを研究手法としながらプロダクトデザインを行う。また、在学中は世界最大級のスタートアップイベント「SLUSH」の東京チームのCOOを務める。2019年(大学4年次)からエクサウィザーズのデザインチームに参画し、UIUXデザイナーとしてのファーストキャリアをスタート。2020年からは、介護記録AIアプリのプロダクト開発において、UXリサーチ・UXデザインを担当。現在はデザイナー兼プロダクトマネージャーを務めている。

プロダクトデザイナーとして介護現場の課題に向き合う

―現在はエクサウィザーズにてどんなお仕事をされているのですか?

柿嶋:私はデザイナーとして入社しましたが、現在はプロダクトのUX※デザインやUXリサーチという業務を行っていて、毎週定期的にユーザーを調査し、どうしたらユーザー体験をより良くしていけるかを試行錯誤しプロダクトに反映するサイクルを回し続けています。デザインチームは、グラフィックデザインを行うデザイナーもいれば、私のようにUXデザイナーやプロダクトマネージャーとしてプロダクト開発の全体的なプロセスを見守ったり、ユーザーの体験を考え役回りもしています。主に介護現場で音声だけで介護記録を取ることができるAIアプリを作っていて、「介護スタッフの記録業務の時間をもっと短くシンプルにして、介護スタッフがご利用者と向き合う時間をさらに創出していこう」というコンセプトでプロダクト開発を行っています。 

※ユーザーエクスペリエンス(User eXperience)、ユーザー体験

スタートアップカンファレンスとものづくりに没頭した学生時代

―学生時代はどんなことに興味があり、どんな活動をしていましたか?

柿嶋:学生時代はSLUSH(スラッシュ)※に没頭していた自分と、ものづくりの可能性を信じ続けてプロダクトを作成していた自分がいました。スタートアップへの漠然とした興味や新しいテクノロジーに関する好奇心が沢山あって、日本だけではなく世界中のものを見てみたい気持ちがあったんです。また、慶応義塾大学のSFC(湘南藤沢キャンパス)で、プロダクトデザインやエスノグラフィなどを学びながら、「インクルーシブデザイン」という障がい者や高齢者などのエクストリームユーザー(特別なニーズを持つ人々)と一緒にものづくりをすることで、すべての人も使えるデザインを見い出せないかというデザイン手法を用いて研究を行っていました。

※SLUSH(スラッシュ):フィンランド発の国際的なスタートアップ・カンファレンス。 (参考: https://tokyo.slush.org/events/helsinki/)

通じ合える感覚を持てた面接、そして入社後のCEOとの対話

―エクサウィザーズへの入社を決めた理由は何でしたか?

柿嶋:大学4年次に研究室の教授補佐の方に「インクルーシブデザインの持つ力を証明したいがキャリアとしてどう挑戦していったらいいだろうか」と相談しました。すると、「あなたのビジョンを、日本で最前線で取り組んでいるのは石山さん(エクサウィザーズ代表)だと思う」と言われ、SLUSHに参加してくださっていた石山さんが取り組んでいることを、徹底的にリサーチしはじめてインターンに申し込みました。面接では、これまで唯一共通言語を持っていた研究室でしか話してこなかったような、「エクストリームユーザーが消去法ではない意思決定ができる社会にするために、インクルーシブデザインに可能性を見出している」という話をしてみたんです。そうしたら、エクサウィザーズ のデザイナーたちとは、その場で自分がまだきちんと言語化できていないことすらも、ものづくりをする根底のマインドの部分で通じ合っている感覚がありました。そしてそのようなデザイナーたちが社会課題を解決することに本気で取り組む姿勢に惹かれ、すぐにインターンを始めることになりました。石山さんとも、当初からインクルーシブデザインの力を社会で試してみたら、社会の構想をこう変えていけるのではといったビジョンレイヤーでのディスカッションを何度か重ねていく中で、ここなら挑戦していけると確信しました。その後、休学してものづくりをフルコミットで体験し、「ここ以外ありえないな」という気持ちになり入社しました。

社会課題の解決以外はむしろできない

―実際に入社後、自身が社会課題解決の一部となっている実感をどのように得ましたか?

柿嶋「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」と言っているぐらいに、むしろエクサウィザーズでは社会課題解決ではないことはできないんです。事業会議や経営会議に全社員が参加でき、どう社会課題に取り組んでいるのかがすごく透明化されている組織だとすぐに体感しました。また、私の場合は介護現場の中でどういう課題があるか詳しく知らないまま介護事業のチームに入って、Customer Problem Fitの検証フェーズに携わり、介護施設での実証実験を行うことが最初の仕事でした。毎週現場への参与観察を繰り返し、アプリのUI/UXをデザインし、試しに使ってみてもらって、改善を繰り返し、というサイクルを回す中で、ものづくりを通して少しずつですが着実に課題を解決していけるということを実感し始めました。

ものづくりを通して感じる幸せ

―仕事の中で一番ワクワクしている瞬間を教えてください。

柿嶋:自分の「インクルーシブデザインの可能性を実証したい」という思いがまさに体現できている感覚がすごく嬉しく、楽しいです。毎週現場の人と話す中で、仮説段階で介護現場の人から「このアプリを使ってから、記録がシンプルに、短くなっていると実感してます」といった声を聞けたときなどは、本当にすごい体験をしているな、誰かの体験をより良いものへ変えていけるものづくりに携われることはとても幸せだな、と思います。

早くに一人前として扱われる不安

―仕事の中で、ネガティブな感情になるシーンはありますか?

柿嶋:不安になるシーンはあります。これまでのエクサウィザーズ では、私のように修士・博士課程までいかずに、私のように学部卒でインターンを経て入社のパターンはありませんでした。皆さん優しく本当に色々教えてくださるんですけど、同時に最初から一人前としてカウントされることで不安に感じることもあります。ただ、最初からプロとして実践の場に立たせてくれて、師匠となる人がそばに居ながら挑戦させてもらえるので、成長環境としては良い場所だなと思います。

さまざまな人と“ユーザーファースト”を前提にコミュニケーションができる

―エクサウィザーズの誇りに思うところを教えてください。

柿嶋さまざまなバックグラウンドの人が集まっているところです。コンサル出身の人や研究をして生きてきた人、エンジニア一筋の人など、社会課題解決という目的のところに集まったさまざまな人がいるんです。だから変な役割分担や押し付け合いがなく、「本当にユーザーの課題解決になっているのか」というユーザーファーストのことを全員が考えて会話出来ているのが凄くいいですね。

若手の少なさに感じること

―エクサウィザーズがこれから組織としてさらに成長する上でのポイントはありますか?

柿嶋:本当に私視点の話ですと、超若手が少ないんですよね。社会課題解決はたった5年10年で終わる話ではなくて、私達に順番が回ってくることです。もともと沢山あった課題に大人たちが気づき、真剣にやり始めているこのフェーズで、その背中を見ながら挑戦していくのにとても良い環境なので、若手がどんどん増えてほしいなと思います。

目の前の社会課題に親身になれる柔軟性!“原体験”を必ずしも語れなくていい

―エクサウィザーズが求める「一緒に働きたい人」はどのような人物だと考えますか?

柿嶋:日々生きている中で感じる、社会への違和感にアンテナを張れる人はすごく相性がいいと感じます。ただ、どんな社会課題を解決したいかは、必ずしも明確である必要はないと思います。原体験が当初はなかったとしても、問題に向き合う姿勢を常に持ち続けられている人が良いと思います。

私の大学では、身近に自分の原体験から問題意識が生まれるところまで綺麗なストーリーを語り慣れている人がとても多かったです。むしろそれを語れないとダサいという雰囲気がありました。しかし、全ての人が本当に原体験を前提にした当事者意識を持っていないと、課題解決できないのだろうか?ということを率直にとある起業家に話したとき、「原体験がないと社会課題を解決できないなら、世の中にはあまりにもヒーローが少なくなってしまう」とおっしゃって、「それは間違いないぞ」と思ったんです。だから、必ずしもその課題に原体験や当事者意識を持っていなくても、世の中の「これはおかしいだろ」という違和感や、誰かの課題に思いを馳せて、そこに自分の才能を持ち寄ることができる方であれば、一緒に挑戦していきたいです!

社会課題解決は当たり前に…!一緒にハッピーな社会を!

―この記事を読んでいる、エシカル就活ユーザーの学生の皆さんに向けて、メッセージをお願いします!

柿嶋:これは私の解釈ですが、「社会課題解決をしているからカッコイイ」「していないからダサイ」という価値観は古くなると思います。今は「社会課題解決をしたくて転職しました」などいうと「お!」となる雰囲気があるかもしれないですが、ここ数年で、もはやそういうことは当たり前になるかと思うんです。そうなったとき、社会課題解決は、原体験ありきでなくとも、社会の小さな違和感に対してみんなが自分の才能を持ち合わせることで、自分たちが高齢者になったときに本当に良い社会で暮らしていれるようにしたいと思っています。今ちょうど介護に向き合っているのもあるのですが、幸せに歳を重ねていけるための社会を作りたいというのが私の思うところです。常に、社会の片隅に思いを馳せながら自分たちの才能を持ち寄って一緒にハッピーな社会を作っていきましょう!

今回はオンラインにて取材をさせていただきました。

2枚の写真は、株式会社エクサウィザーズのオフィスの様子です。

東京本社、そして京都オフィス、浜松オフィス、名古屋オフィスがあります。

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株式会社エクサウィザーズの採用ページです。各職種の魅力や社員インタビューを掲載しています。一緒に社会課題の解決に挑戦いただける"ウィザード"をお待ちしております。

*【「エシカル企業」で働く人に聞いてみた!】とは?

実際に「エシカル就活ーETHICAL SHUKATSUー」掲載企業、「エシカル企業」で働く社員の声をまとめたインタビュー記事のことです。ユーザーの方が、企業のこと、自分自身の働く姿をよりイメージしやすいように、随時更新していきます。

取材:久保田玲菜

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