【メンバーズ×ジンズ】ベンチャー×大手・BtoB×BtoCの視点で考える、社会課題解決の違いとは?

エシカル企業で働く人の声

2030年までに「ソーシャルクリエイター※」 10万人の創出を掲げ、デジタルビジネス支援を通じて、気候変動・人口減少を中心とした社会課題解決に挑むメンバーズ社。

サスティナビリティビジョン、「アイウエアを通して、未来の景色を変えていく。」のもと、2030年、2050年のマイルストーンを定め、事業活動を通じて社会課題の解決に取り組むジンズ社。

ビジネスモデルも、企業規模も異なる2社との共催イベント「ビジネスによる社会課題解決の最前線 〜ベンチャー×大手、BtoB×BtoC、それぞれの視点から紐解く〜」のレポートをお届けします。

エシカル就活では社会課題軸で就活をする学生向けに、様々なイベントを開催しています。現在お申し込み受付中のイベントは、こちらからご覧いただけます!
https://linktr.ee/allesgood.jp

※ソーシャルクリエイターとは:メンバーズでは、デザイン思考を持ち、ビジネスの推進や制度設計を通じて社会課題の解決を図ろうとするクリエイター(職人)志向性の高い人を「ソーシャルクリエイター」と定めています。

<登壇者プロフィール>

株式会社メンバーズ 櫻野晴香(さくらの はるか)さま
2019年新卒入社。入社後3年間、ディレクター職として大手小売りメーカーのSNS運用に携わる。4年目にジョブローテーションで採用人事に就任し、現在はサマーインターンなどの運営設計などに関わる。

株式会社メンバーズ 菅沼駿祐(すがぬま しゅんすけ)さま
2019年新卒入社。入社直後から新卒採用部門に所属。4年目の現在は、採用チームリーダーとして24卒インターンシップ並びに24卒本選考の全体設計を主幹している。

株式会社ジンズ 橘航星(たちばな こうせい)さま
2022年新卒入社。JINSららぽーと横浜店で店舗オペレーションやCS改善活動に取り組む。

株式会社ジンズ 田中章裕(たなか あきひろ)さま
2016年新卒入社。店舗勤務開始後、約2年で大型店の副店長として勤務し、その約1年後に店長昇進。店長として半年間勤務した後、新卒採用担当として人事戦略本部に異動して現在3年目。

ファシリテーター:株式会アレスグッド 松丸里歩(まつまる りほ)

各社の社会課題解決への想いとその取り組み

消費の在り方を変えるために、デジタルクリエイターを輩出していく

菅沼 駿祐さん:メンバーズはミッションとして「MEMBERSHIPで、心豊かな社会を作る」を掲げています。このミッションに込められている想いは、消費の在り方を変えていきたいという想いです。
現在、大量消費大量生産で豊かさを享受している反面、環境問題や貧富の差の拡大など、様々な社会課題が顕在化してきています。長年続いた、持続可能ではない経済モデルの結果です。
そのような現状に対し、デジタルマーケティングやクリエイティブといった消費行動に影響を与えられる仕事を通じて、人々や企業の消費における価値観を変えていきたいと考えています。

そんなメンバーズのビジネスはBtoBで自社製品を持たず、自社の製品で直接的に世の中へ影響を与えることが難しいモデルです。
そんな我々にとっての社会課題解決のアプローチの一つが、お客さま企業とともにCSV経営※を実現していくことだと考えています。そして、それを机上の空論で終わらせないために、デジタル経済社会において不可欠なデジタルクリエイターとして、現場の担当者の方と共に、企画・実行することを大切にしています。

※CSV経営とは:本業を通じて、新たな価値を創造しながら、社会課題の解決を実現する経営方法。
出典:メンバーズ「近年注目されるCSV経営とは?メンバーズの実践とCSVの支援

ですが、現在全ての案件がCSVに関連している訳ではありません。それだけ日本のデジタルマーケティングの在り方を変えるチャレンジがまだまだ過渡期にあるということです。そこで、メンバーズがリーダーシップを発揮して、その変化を担いたいと考えています!

メンバーズのCSV事例について、詳しくはこちら
湘南ゼミナールさまとのCSVアプローチによるマーケティング成果向上の取り組み
三井住友カードさまとのCSVアプローチによるキャッシュレス決済の企画・実行の支援
ベネッセコーポレーションさまとのCSVアプローチによるWebサイト構築・運用の支援

「あたらしい、あたりまえ」を創造し、人々の人生を豊かに拡大したい

田中 章裕さん:「ジンズ=メガネ屋さん」というイメージがあるかと思いますが、実はジンズは取り組みの一つとして「近視のない世界を目指す」ことを掲げています。近視の進行を抑制する効果が期待できる、バイオレットライトに着目した近視進行抑制メガネ型医療機器の開発に取り組んでいます。その背景にあるのは、近視進行の増加、低年齢化です。視力矯正器具の改良ではなく、近視進行そのものをソリューションするために、近視の様々なことに挑戦しています。

なぜジンズではアイウエアを販売しながら、近視をよくせいするという相反する取り組みをしているのかというと、ジンズでは、「Magnify Life」というブランドビジョンを大切にしていて、その言葉には、従業員を含むジンズに関わる全ての人の人生の豊かに拡大したいという想いが込められています。メガネは、あくまでもその想いを実現するための手段の一つなんです。

そんな想いのもと、これまで様々な新しい価値創造をしてきました。
例えば、メガネが30,000円という時代に、より多くの人にメガネを届けるために、メガネ業界初のSPA方式※を導入し、メガネの価格に変革を起こしました。そして、視力が悪い人だけでなく、視力がいい人も快適なライフスタイルを送れるようにブルーライトカットメガネの発売や、メガネをかけることで心と体の状態を可視化し、セルフケアができるウェアブルデバイスの開発なども行ってきました。

※SPA方式とは:他社を介さず、企画・生産・流通・販売までを一貫して行う販売方法。
出典:ジンズ「Magnify Life

ジンズは、日本で最多のアイウエア販売本数を誇るアイウエアブランドです。だからこそ、事業活動を通じて社会課題解決に貢献することを大切にしており、近視をなくすプロジェクトだけではなく、地域共生に向けたそれぞれの地域にあった店舗づくり循環型再生アイウエアの開発などにも取り組んでいます。

ジンズの社会課題の取り組みについて、詳しくはこちら
地域共生と活性化の取り組みの詳細
自然資源の循環に関する取り組みの詳細
目を守るアイウエアの開発の詳細

自分の興味・想いを軸とした就職活動

学生時代、どのような軸で就職活動をされていましたか?

櫻野 晴香さん(以下、櫻野): 就活中は、主に2つの軸で企業を探していました。実は、就活をしていた当時は、今働いている業界(デジタルマーケティング業界)をそこまで考慮していなかったんです。

軸の1つ目は自分の成長に関することで、若手のうちから裁量権があることや、市場で必要とされるスキルを身につけられることを重視していました。
2つ目は、ミッションに対する共感です。社会に貢献できることや、人に対して尽くせること、その中でも本質的な価値を発揮することを大切にしたいと考えていました。道端でおばあちゃんが困っていたら助けるなど、日常的な優しさだけではなくて、社会に対する影響度が大きい活動にも関わりたいという想いがありましたね。

松丸 里歩(以下、松丸):卒業後に社会貢献活動に関わる上で、NPOやNGO、行政など民間企業以外の選択肢で迷われた経験はありましたか?

櫻野:大学4年次にNPOで活動していたので、NPOの文化も面白いなと感じることもありました。

それでも民間企業を選んだのは、学生時代にマーケティングを専攻していて、「お金を生み出す仕組みを考える」ということにも関心があったからですね。
そして、ビジネスも本来は、社会やコミュニティの課題解決を担う役割があると考えていて、その考えに合う組織を選びたいとも考えていました。その点では、ビジネス以外の選択もあったのですが、私自身のマーケティングへの関心や、メンバーズが掲げるミッションへの共感から、メンバーズへの入社を決めました。

松丸:ご自身の関心や考えにマッチしたのが、メンバーズさんだったんですね!橘さんはつい最近まで就活をしていたかと思いますが、どんな軸で就活をされていましたか?

橘 航星さん(以下、橘):「世界にまだない価値を創造できるチャレンジをできること」を軸に就活をしていました。

その背景には、学生時代のあるテーマパークでの勤務経験があります。働く経験を通じて、自分の仕事が誰かの笑顔や幸せを生み出せることと知りました。社会人になってからもそんな活動を続けたいという想いがあり、自分の仕事を通じてこれまではなかったことを提供できたら、誰かの幸せにつながるんじゃないかと考えるようになりました。

なので、色々なことにチャレンジできることを大切にしていましたね。業界も特に絞らず、現在働くジンズのような小売業界だけではなく、デジタルやSE、BtoBなども見ていました。最終的に、多くの人にこれまでにない価値を作れるのはBtoCなんじゃないかと思い、ジンズへの入社を決めました。

就活をする中で、ビジネスモデルや企業規模をどのように絞っていましたか?

櫻野:ミッションへの共感を重視していたので、業界はあまり絞らず見ていました。就活中は、広告やWEBマーケティングに加えて、人材や金融、ヘルスケアなど様々な業界を見ていましたし、BtoBもBtoCも特に絞らず、幅広く自分に合う企業を探していました。

その中でBtoBに絞ったのは、企業の考えを変えることで、その先にいる消費者にも影響を与えられるんじゃないかと思い、企業さまへの支援に魅力を感じたからです。
会社の規模については、ベンチャーの文化に魅力を感じつつ、結婚や出産など女性のライフイベントへのサポートが充実していることも重視していて、絞るというよりは総合的に判断していました。

橘:僕も、業界や企業規模を絞ることにすごく迷っていました。

就活中に大切にしていたことが、「自分の仕事でより多くの人に影響を与えたい」ということで、大手企業の影響力の大きさは魅力的でしたね。なのですが、ベンチャー企業ならではの風通しの良さにも惹かれていて。就活をする中で、ジンズはベンチャー企業のような風通しの良さがあることを感じて、それが入社の決め手になりましたね。

松丸:「ベンチャー」は企業規模だけではなくて、ベンチャーマインドといった物事の考え方や風土でも捉えることができますよね。就活の軸を考える参考になりそうです。

ビジネスを通じて社会課題解決に挑む現場とは?

櫻野:お客さま企業に提案を承諾していただくことは難しかったですね。

メンバーズとして、デジタルマーケティングにおける利益訴求からCSVへの転換を目指していて、SNS運用でもそれを大事にしていました。その中で、特にSNSの投稿内容の方針転換を提案するときに、難しさを感じました。お客さま企業にとって、先行事例のない新しい方針だったので、「こういった投稿だとこれだけ反応があります」とデータを示すことを意識していました。熱量だけではなく、データ・事実を提示することは大事ですね。

そして、組織全体としてCSVに対して関心を持ち、その必要性を理解していただくことも大切で、現場でSNS運用をする担当者以外の方とも接点を作るようにしていました。上長の方々も会議にお呼びするなどして、組織としてCSVに取り組み始めることの重要性やメリットへ、徐々に共感いただきました

さらに理解を深めていただくためにお客さま企業向けのワークショップやセミナー形式での勉強会を開催して、そこで啓蒙することなどもしていました。

松丸:SNS運営の方針だけではなく、組織体制という観点から提案をしていたんですね!

入社前と後でイメージ変化はありましたか?

橘:ジンズの説明会で、入社後は店舗に配属されることを聞いていたので、仕事内容に関するギャップは全くありませんでした!

ですが、いい意味でのギャップがありまして…!入社前も風通しのよさは感じていましたが、実際に働いてみるとわからないことを相談できたり、やってみたいことを提案できたり、思っていたよりもずっと働きやすくて活気のある職場だなと感じています。

松丸:フラットに相談できる職場があるのは、先ほど橘さんがおっしゃっていた、これまでにない価値を作る上でも大切そうですね。

BtoBとBtoCで異なる社会課題解決の関わり方

社会課題解決に関わる仕事をする中で、皆さん自身の行動や価値観に変化はありましたか?

櫻野:元々社会課題には関心があったのですが、私が関心のある社会課題以外にはあまり目を向けて来ていませんでした。

過去に担当していた大手小売のメーカーさんが、脱プラやESG経営に注目されていました。その影響で、私も脱プラやESG経営に関心を持つようになったなと思いますね。例えば、価格帯は少し高くても、お客さま企業の商品を選択するようになったり、コンビニでレジ袋の使用を控えたりとか。日常生活レベルでの関心の高まりと行動の変化はあったかなと思います!

松丸:業務を通じて、商品に込められた想いを深く理解することができるのはBtoBならではですね!

櫻野:そうですね、ウェブページ制作などを通じてお客さま企業の理念や価値観に触れることはすごく多いです!広告でも接点回数が増えると行動に繋がりやすくなると言われているように、私自身も仕事を通じて企業や商品との接点が増えるので、自然と影響を受けているのかなと思います。

お客さま企業でしか商品を購入しないというメンバーもいるほど、かなり影響を受けてしまいますね(笑)。

橘:ジンズの店舗に立つスタッフは、ジンズというブランドの最前線でお客さまに接する職種だと思うんです。自分の受け応えや説明の一つひとつがお客さまに影響を与えるなと感じます。どのような伝え方や説明をすれば、目の前のお客さまのライフスタイルをよりよくできるか、など考えがいがあります!

それから、店舗で地域に根付くお店つくりに力を入れているので、CS(Customer Satisfaction)担当として、「その地域のお客さまに愛されるお店となるにはどうしたらいいか」と最近よく考えています。クリエイター(ジンズで働くスタッフの名称)にどのような声かけ・行動をすれば、チームとしてそのお店の実現に取り組めるかというのが最近の悩みの種です…!
 
松丸:実店舗で働かれているからこそ、お客さまに対する言動の一つひとつで影響を与えている点がBtoCらしいですね。私自身も、環境やヘルスケアに配慮した商品について丁寧な説明を聞くと、その商品の魅力が増すなと感じます。 

交流会〜ビジネスによる社会課題解決の最前線〜

エシカル就活で開催するイベントでは恒例の交流会。企業さんに対して、自由に様々な質問をできる機会です。

今回も、参加学生の皆さまからの質問や悩みに対して、登壇者の皆さまにも誠実でリアルな回答をしていただきました。就活が始まり不安なことや分からないことが生まれてきた時期だからこそ、近い距離感で質問できる交流会がさらに有意義な時間となったのではないでしょうか?

イベント参加者からは、

  • 社会課題解決を掲げている企業は多いですが、各企業がどれだけビジョンに沿ってビジネスを行っているのか、理解が深まりました。
  • BtoB・BtoCという両軸で、実際の働き方を知ることができ、自分の就活に活かせそうなお話を伺うことができました。
  • 社会課題軸での就活を考える上で、登壇した2社を知れる上に、社員の方が実際に業務を行う上での苦労や働き方を伺えるのは大変有意義でした。
  • 参加している学生が質問・発言しやすい雰囲気があり、よかったです。

といった嬉しい声をいただきました!

BtoBとBtoC、ベンチャーと大手という異なるビジネス形態や企業規模で社会課題解決に取り組む2社から直接お話を聞くことができた今回のイベント。
ありのままの疑問をぶつける参加学生の姿が非常に印象的で、卒業後も社会人として社会課題解決に取り組むために、目の前の就職活動に日々向き合う真摯さを感じました。
学びを得ようと前のめりに参加してくださった学生の皆さまの力もあり、一人一人にとって実のある1時間半のイベントになったのではないでしょうか?

エシカル就活のユーザーさんの多くは、社会課題解決に取り組みたいという想いを持たれています。その想いを十分に発揮できる進路探しのお手伝いをできるよう、今後もエシカル就活のイベントやウェブコンテンツの作成に取り組んでいきたいと改めて感じるイベントでもありました!

登壇者の皆さま、参加学生の皆さま、ありがとうございました!

メンバーズの企業情報・サマーインターンシップについてはこちら
企業情報:https://recruit.members.co.jp/
サマーインターンシップ:https://recruit.members.co.jp/event/summer-internship/

ジンズの企業情報・サマーインターンシップについてははこちら
企業情報:https://jinsholdings.com/jp/ja/recruit/newgrads/
サマーインターンシップ:https://communicator.gakujo.ne.jp/qr-codes/22167/previewpage

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