株式会社Freewillは「日本社会のグローバル化」を最新のDX(デジタルトランスフォーメーション)のテクノロジーを用いて、グローバル経験豊富な人材によって導くことをMissionに掲げ、事業活動を通じて“世界に挑戦する”さまざまな取り組みを行っております。
そこで今回は、Freewillに新卒で入社し、エンジニアとしてテクノロジーの側面から社会課題の解決に取り組んでいる阿部薫子(あべ かおるこ)さんに、現在の仕事内容から、Freewillに入社するまでのこと、これからのことについてお話を伺いました。
<社員プロフィール>
阿部薫子(あべ かおるこ)さん
2020年に新卒でFreewillに入社。大手の食品卸売業者の業務時間削減へ向けたプロジェクトに参画し、RPAツールを用いて業務効率化のためのロボットの開発を行う。小学生の時に社会貢献に関心を持ち、大学時代には住居問題に取り組む国際NGOの活動に従事。山形県出身。
1冊の本がきっかけで、社会貢献を志す
ーーFreewillではどのようなお仕事をされていますか?
阿部薫子さん(以下、阿部):RPA*ツールを用いて、大手の食品卸売業者の業務時間削減のためのソフトウェアロボットを開発するエンジニアです。例えば、業務に必要なデータを手作業で集計すると丸1日かかってしまう場合に、RPAを用いることで作業時間を3時間ほどに短縮できます。
私の業務はRPAの開発だけでなく、RPAを導入したい顧客へのヒアリングから、ヒアリング内容を元にした要件定義、そしてマニュアルの作成なども含まれます。
*RPA:Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)。コンピュータを用いた事務作業を自動化するソフトウェアロボット。
ーーいつ社会課題に興味を持ち始めたのですか?
阿部:小学3年生の時に母からもらった1冊の本がきっかけでした。『あなたの夢はなんですか? 私の夢は大人になるまで生きることです。』という、アジアの貧困地域に暮らす子どもたちについて綴られた本です。当時の私には国際問題についての知識がほとんどなかったので、「海外ではこんな環境で暮らしている人がいるんだ」と衝撃を受けました。それ以来、社会貢献が自分の目標の一つになりました。
ーーその後の学生生活では、どのような活動をされていましたか?
阿部:社会貢献に興味を持ち続け、大学では国際コミュニケーション学科に進学しました。国際情勢や文化など、高校では触れる機会がなかったテーマについて学ぶことができて楽しかったですね。
また、貧困地域での住居問題に取り組む「ハビタット・フォー・ヒューマニティ(以下、ハビタット)」というNGOの学生団体で活動していました。活動の一環で、フィリピンへ1週間のボランティアに出向いたこともあります。社会貢献は「自分を犠牲にする活動」になってしまうことがありますが、意義のある活動を継続するためには経済面も重要だと思います。その思いから、学生団体では会計担当を務め、経費の管理などを行っていました。
ーー学生時代の活動は、その後の就活にも影響をもたらしましたか?
阿部:就活では、「グローバル」と「常に成長が求められる会社」という2つの軸を立てて行っていました。グローバルという視点は、幼い頃に頂いた社会貢献に対する興味から一貫しています。また、同じところに留まるよりも新しいことに挑戦し続ける方が好きなので、成長が求められる環境を探していました。
グローバル志向で成長できる環境
ーーFreewillを、どのように知ったのですか?
阿部:最初は大手ナビサイトで企業を探していたものの、しっくり来る企業になかなか出会えなかったんです。それで、インターネットで「エシカル」「SDGs」「グローバル」というような単語を並べて企業を検索していたところ、Freewillについて知りました。さらに調べるうちに、Freewillが目指す世界観と自分の思考のベクトルが合っていて、自分のこれまでの経験とこれから取り組みたいことの点と点を繋いでくれるような会社だと感じたんです。そうして、入社を決意しました。
ーー思考のベクトルとは、例えばどんな点ですか?
阿部:グローバルな会社やエシカルな会社は増えていますが、大抵どちらかの視点だけにフォーカスしています。FreewillはSDGsに貢献する自社サービスを提供しているだけでなく、CEOをはじめとする経営陣全員が海外でのキャリア経験が約10年あり、集まった社員もグローバル志向なので、その両軸が自分に合っていると感じました。
ーー就活時にはIT業界を望んでいなかったそうですが、入社してから開発業務に取り組んでみてどうですか?
阿部:入社当初から業務改善の仕事を担当しているのですが、最初の1年は上司に指示されたことをこなすのに精一杯でした。2年目になって、自分からも能動的に仕事をできるようになり、今はRPAの開発がとても楽しいです。仕事というより趣味のような感覚で、退勤後もRPAのことを考えてしまいます(笑)。
また、私個人として「社会をより豊かにしたい」という思いがあるのですが、ロボットの導入で時間が短縮されると、その時間を有効活用できるようになりますよね。このように自分の仕事と社会貢献とのつながりを実感しているので、やりがいがあります。
ーー入社時には、RPA開発についての研修があるんですか?
阿部:入社当初から「これを作ってみて」というような実践課題を与えられました。今なら30分でできる簡単な作業に、3日ぐらい奮闘していましたね(笑)。戸惑うこともありましたが、自分で調べながら開発を進めていく姿勢の大切さを学びました。今思い返すと、課題に対する答えではなく、解決策の探し方を教えてもらったのだと感謝しています。
社員一人一人にFreewill(自由意志)がある
ーーその他、Freewillでの仕事を通じてご自身の興味・関心に変化はありましたか?
阿部:入社当初は、早くエンジニアとして一人前になって、自社サービスの開発に携わりたいと思っていました。しかし、仕事を通じてRPAの楽しさに魅了されたので、今はRPA開発の道で引き続き頑張っていきたいと考えています。今後は、社内のRPA開発者の育成にも携わりたいですね。
ーー入社前と入社後で、阿部さんにとってのFreewillのイメージは変わりましたか?
阿部:入社前は、いわゆる「グローバルなIT企業」というキラキラしたイメージがありました。入社後は、そのキラキラしたイメージの裏側には組織と社員、みんなの努力があるのだと実感しました。例えば、社員一人一人が自己実現できるように、組織から様々なチャンスや環境が用意されています。そんな組織が開発を進めている社会貢献型のサービスは、現場のエンジニアの奮闘もあって実現できているし、エンジニアの活躍と組織の発展のためには営業担当が奔走しています。
だからみんなが「パートナー」として、成長していけるんだと思います。
ーー入社してから気づいた、Freewillの魅力はなんですか?
阿部:独特な会社だからこそ、そこに集まる人が好きですね。社員どうしで話しているとエシカルに関する話題が出てくることも自然にあり、普段の友人とは違う会話ができる良い環境だと思います。同期の社員たちとも仲が良いのですが、社会課題や経営に関する本をたくさん読んで勉強しているなど、自己成長のために努力を惜しまない人が多く、社員一人一人が「Freewill(自由意志)」を持っているなと感じています。
ーー日々の仕事の中で、ビジネスとサステナビリティの両立に課題を感じることはありますか?
阿部:私の業務の中で直接的な課題を感じることはあまりありませんが、Freewillが取り組んでいる社会課題に対して、まだまだ生活者側の意識が低いと思うことがあります。
例えば、Freewillが展開するSDGs関連のサービスやイベントの告知を私のSNSでシェアした時に、知人や友人から揶揄するような反応が来ることがあります。ヨーロッパなどの海外ではサステナビリティへの配慮が当たり前になってきていると思いますが、日本はまだ過渡期なのかもしれません。
一緒に働きたいのは、積極的に手を挙げられる人
ーーどんな人と一緒に働きたいですか?
阿部:機会が与えられるのを受動的に待つのではなく、自分のやりたいことに対して積極的に手を挙げられるような方と一緒に働きたいですね。「こんなことがやりたいです」と声を上げれば、Freewillには必ず話を聞いてくれる人がいます。自分の意見や考えを持っていて、恐れずに発言できるような方が向いている組織だと思います。
ーー最後に、エシカル就活マガジンを読んでいる学生にメッセージをお願いします!
阿部:想いを持ち続ければ、それを汲み取ってくれる会社は必ずあると思います。自分の興味・関心に素直に、就活を頑張ってください!
*【「エシカル企業」で働く人に聞いてみた!】とは?
ビジネスを通じた社会課題解決に取り組む企業=「エシカル企業」で活躍する社員のインタビュー記事シリーズです。
文・写真:松丸里歩(株式会社Allesgood)