【ボーダレス・ジャパン・前編】ソーシャルビジネスを通じて社会課題を解決する彼らの意義とは?ボーダレスグループの社会課題に対する思い

エシカル企業で働く人の声

株式会社ボーダレス・ジャパンは、ソーシャルビジネスを通じて社会問題の解決に取り組む、社会起業家集団です。国内・海外や、分野を問わず、30以上のソーシャルビジネスを展開しています。その中でも今回はグループ会社の一つであるビジネスレザーファクトリー株式会社で働く入社3年目の煙草将央さんを取材しました。 

バングラデシュの貧困問題解決のため雇用創出に取り組むビジネスレザーファクトリー。現地資源である牛革を使用して革製品を生産、ビジネスシーンに特化した牛本革専門ブランドとして全国18店舗を展開、自社工場では800名以上の雇用を生み出しています。現地工場の採用基準は、「働きたくても働けない人」。字の読み書きができない人や障害を持った人、シングルマザーなど働きたくても働けない人を優先的に採用しています。

今回は煙草さんの社会課題に対する思いやお仕事内容、学生時代に行っていたことについて詳しくお 聞きしました! 

ソーシャルビジネスに興味のある学生にはぜひ見ていただきたい記事となっています。

<社員プロフィール>

煙草将央(たばこまさひろ)さん

ボーダレス・ジャパンのグループ会社、ビジネスレザーファクトリーにて1年目からWebマーケティ ング、法人営業、社内研修作り、人事を行い、現在は販促企画を担当。大学時代 はドミニカ共和国や東ティモールの貧困地区にてボランティア活動を行う。

学生時代に貧困地区でボランティア活動をした経験が今の仕事に繋がっている 

どんな学生時代でしたか?

海外の文化などに興味があり、大学は外国語学部に進みました。海外の留学先でボランティア活動を行っていたときに、誰かのためにもなりながら、自分も成長できるボランティアが楽しいと思うようになりました。その後、大学3年次にドミニカ共 和国に行き、最貧地域にあるピーナツ工場を訪れ、そこで働く9 割以上の方が読み書きや計算が出来なかったことに衝撃を受けました。明るく幸福そうに見えても、生まれた環境によって生まれる不条理を抱えていることを知り、猛烈なやるせなさを感じ「同じ時代を 生きる者として、この問題のために何かをやりたい」と感じました。

ドミニカ共和国から帰国後、就職活動をしました。しかし、途上国の現地の人にとって本当に為になることは何だろうと考えるようになり、休学を決意し東ティモール行きました。東ティモールは、東南アジアにある若く貧しい国です。そこで私はコーヒー生産者の支援を行っていました。コーヒーは、山の急斜面に栽培されているため、危険な場所での肉体労働が必要です。そんな環境で、品質向上のために頑張る彼らの姿にいつも尊敬をしていました。

しかし、日本に帰ってきてから彼らが作った商品を見ると「東ティモールコーヒー」ではなく、「フェアトレードコー ヒー」として販売されていたんです。それ自体は悪いわけ ではないですが、コーヒーの世界においてはフェアトレードってまだまだ人助けのための商品であったり、味や品質ではなく、その背景に共感してかわいそうだから買うという「消費者が上の立場にある商品」と感じました。そのときに、彼らの 頑張りや仕事に対する誇りが商品に反映されていないんじゃないかと考えたんです。 もちろん、フェアトレードコーヒーを好む消費者は一定数いますが、まだまだ小さなマーケットです。難易度は上がりますが、一般的な大きい市場の 中でほかの商品と負けないような商品を作っていくこと、それをマーケティングを通して伝えていくことが生産者の生活を変え、彼らの誇りを作るのではと思っていました。

その時に見つけたのがビジネスレザーファクトリー。 

そういった背景を持った人たちが革製品を作っていますが、店頭やWeb上には一切「貧困者が作っています」や、「雇用を守るために作っています」などは書いていません。 お客さんの9割は事業背景も知らずに商品を「いいね」と思って購入してくれる。こういったビジネスモデルをもっと広め、大きくしていきたいと思って入社をしました。

事業会社としてのビジネスレザーファクトリーに共感したことがはじまり

ーなぜボーダレスジャパンではなく、グループ会社であるビジネスレザーファクトリーに入社したのですか?

最初はボーダレスジャパンに企業家として面接受けましたが、私自身は起業という形で、0から新しいものを作ることに強い熱意がなかったため、採用には繋がりませんでした。そんな時に、その年からビジネスレザーファクトリーの事業会社として新卒採用が始まりました。自分が東ティモールで感じた「エシカルに訴えない」ビジネスに共感をして、事業家としてビジネスレザーファクトリーに入社しました。

彼らの作る革製品を多くの人に届ける、それが私の仕事

どのようなお仕事をされていますか?

職種的には事業開発という職種でビジネスレザーファクトリーに入社して、1年目は Webマーケティング、法人営業、社内研修作り、人事など同時に複数のプロジェクトを担当しておりました。 2年目からは担当を人事に絞って、今年の中ごろから販促企画に担当が変わりました。働きたくても働けない現地の社会的立場の弱い人々が、バングラデシュで年に1度行われる祭りで生まれる大量の牛革を使って、革製品を製作してくれています。彼らが作ってくれた商品を日本でどういう風にプロモーションしていくか、どのようにお客さんに届けていくかということのマーケティング戦略を考えるのが僕の仕事です。

商品のプロモーション用写真 

現地のメンバーや仲間と一緒に形にしていくことが楽しい 

ワクワクする瞬間はどんな時ですか?

実際にバングラデシュに行く時が一番ワクワクしますね。
今はコロナの影響で行えていませんが、私たちは年に一度全社員がバングラデシュに行く社員研修を行っています。 

その時に現地のメンバーと直接触れ合ったり、話したりするのが本当に楽しいです。私たちは「顔の見える関係」ということを大切にしているので、五感でチームを体感 するのをすごく大事にしています。彼らと話す中で、彼らのの生活環境がどう変わったかだとか、どういうメンバーが新たに入ってくれたかなどを知れて、リアルなコミュニ ケーションを取る時が一番楽しいですね。それが一番ですね。日々の中での楽し さは、企画担当として、ブランドとしてやりたいこと、みんなで取り組みたいことを企画に起こして、形にしていくのが楽しいです。

現地のメンバーと話している様子

前編では、ビジネスレザーファクトリーで働く煙草さんのこれまでのことや、今の業務についてお話いただきました。

そんな煙草さんは、ビジネスレザーファクトリーの「社会課題」への取り組みをどのように体感していったのでしょうか。また、自身が社会課題解決の一部となっている実感を持つ瞬間についてもお話しいただいています!

記事は後半に続きます!

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*【「エシカル企業」で働く人に聞いてみた!】とは?

実際に「エシカル就活ーETHICAL SHUKATSUー」掲載企業、「エシカル企業」で働く社員の声をまとめたインタビュー記事のことです。ユーザーの方が、企業のこと、自分自身の働く姿をよりイメージしやすいように、随時更新していきます。

取材:林 瑞希

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